准教授
河原 梓水
カワハラ アズミ
略歴
[学歴]
2006年3月 立命館大学文学部史学科卒業
2008年3月 立命館大学大学院博士前期課程文学研究科人文学専攻修了
2012年9月 立命館大学大学院博士後期課程文学研究科人文学専攻修了
[職歴]
2011年3月 日本学術振興会特別研究員DC2
2015年4月 立命館大学衣笠総合研究機構ポストドクトラルフェロー
2017年4月 日本学術振興会特別研究員PD
2017年10月 ベルリン自由大学歴史文化学部日本学研究所客員研究員
2020年4月 福岡女子大学国際文理学部国際教養学科 講師
2022年9月 大阪大学 COデザインセンター 招へい研究員(~現在に至る)
2023年4月 福岡女子大学国際文理学部国際教養学科 准教授(~現在に至る)
取得学位
博士(文学)
研究テーマ
サディズム、マゾヒズム、SMをめぐる、戦後から現代までの日本性文化史、思想史、雑誌メディア研究。
研究概要
サディズム?マゾヒズム?SMとは、支配や暴力そのもの、あるいは支配や暴力を媒介とする関係を求める欲望と定義できます。
このような欲望は、近現代社会における規範的な人間像とかみあわず、また民主主義や平和の理念とも齟齬するものだと見なされる場合があります。
私の研究は、このようないわば「悪しき欲望」を歴史的視点から研究することで、現代の規範的な人間像を再考し、規範から逸脱していることを以て、人間性を剥奪されたり、社会的に劣位に置かれてしまうような人々が発生する社会のありかたを再考することを目的にしています。
主要研究業績等
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河原梓水(2026)
【近日公開】「サディズムと痛み」、「マゾヒズムと痛み」
富永真琴,牛田享宏,天谷文昌,加藤総夫,竹島多賀夫,津田誠,細井昌子,松香芳三,山口智,山田恵子編『痛みの事典(仮)』(朝倉書店)
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河原梓水(2024)
【近日公開】セクシュアリティ研究と日本史学:史料の問題を中心に
『九州歴史科学』52号、九州歴史科学研究会
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Azumi Kawahara(2024)
【近日公開】L'aube de la culture du Sadomasochisme au Japon : Dan Oniroku et “La fleur et les serpents”. In Dan, Oniroku. La fleur et les serpents Paris: Atelier Akatombo
翻訳:鈴木賢三
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河原梓水(2024)
書評:松村喬子著『地獄の反逆者』
『北海道新聞』2024年10月27日
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河原梓水(取材:長野光)(2024)
現代的な女性解放論を展開したSM作家?吾妻新と『家畜人ヤプー』の沼正三はなぜ女性のズボンで激論を交わしたのか? 【著者が語る】SM思想史研究の河原梓水が語る、欧米に先んじてフェニミズムを論じていた戦後SM界の巨頭たち
JBpress、株式会社日本ビジネスプレス
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河原梓水(取材:長野光)(2024)
「SM」という愛し方をフェミニズムからどう考えるか?時代の先端を走った『奇譚クラブ』に集いし人々 (【著者が語る】SM思想史を研究する河原梓水が語る、SMから考える男女の対等性)/JBpress、株式会社日本ビジネスプレス
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猪原透、河原梓水、田中誠、寺澤優、眞杉侑里(2024)
学会を構想?実現?運営するということ:『Antitled』創刊3周年を迎えて
『Antitled』vol.3, pp.151-168
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Azumi Kawahara(2024)
“How ‘perversion’ gained affirmative connotation among SM enthusiasts in Japan: erotic confessions in the early Kitan Club.”
Y?gen SM, 7
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河原梓水(2024)
SMの思想史 戦後日本における支配と暴力をめぐる夢と欲望
青弓社、全408頁
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河原梓水(2024)
「カストリ雑誌時代の『奇譚クラブ』」
石川巧編『戦後出版文化史のなかのカストリ雑誌』勉誠出版
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河原梓水(2024)
「蝦夷の公民化と調庸負担」
郷真紹監修?毛利憲一?山本崇編『日本古代の国家?王権と宗教』法蔵館, pp.249-274
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河原梓水(2024)
マゾヒスト女性はその行為を真に欲望しているのか、それとも男性優位社会の社会通念を内面化した「被害者」なのか
WEBアステイオン
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小西真理子 , 髙木美歩 , 貞岡美伸 , 河原梓水 , 鹿野由行 , 石田仁 , 小田切建太郎 , 山本由美子 , 柏﨑郁子 , 北島加奈子 , 笹谷絵里(2024)
『狂気な倫理』総評に対する執筆者からの応答
『臨床哲学ニューズレター』vol.6, pp.17-26
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河原梓水, 鹿野由行, 石田仁, 小田切建太郎, 山本由美子(2024)
『狂気な倫理』第Ⅱ部の執筆者からの応答
『臨床哲学ニューズレター』vol.6, pp.56-67
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柏崎郁子, 北島加奈子, 笹谷絵里, 小西真理子, 河原梓水(2024)
『狂気な倫理』第Ⅲ部の執筆者からの応答
『臨床哲学ニューズレター』vol.6, pp.73-81
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河原梓水(2024)
「おかしな挿絵、ふしぎな挿絵——昭和「SM」誌における挿絵の世界」
Roca, vol.4 pp.84-91
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河原梓水(2023)
「家畜の生と人間の身体——土路草一「潰滅の前夜」?「魔教圏No.8」論」『昭和文学研究』87
pp.43-57
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河原梓水(2023)
「「奇書」としての『家畜人ヤプー』」
『ユリイカ』2023年7月号
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河原梓水(2023)
「沼正三?倉田卓次?天野哲夫:『家畜人ヤプー』騒動解読」『立命館文学』682
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河原梓水(2023)
「沼正三」『日本近代文学大事典』増補改訂デジタル版
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河原梓水(2023)
「インタビュー:SMが生き延びるためのアプローチ SMが犯罪になる時代で私たちはどう生きるか」『Roca BDSM Magazine』3
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小西 真理子、河原 梓水(共編)(2022)
『狂気な倫理 「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定』晃洋書房/Achieving Madness: For the Affirmation of "Stupid," "Perverse" and "Valueless" Lives
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河原 梓水(2022)
「セクシュアリティの生活記録運動:戦後日本における変態性欲と近代的夫婦生活
Antitled vol. 1 pp. 33-57
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河原 梓水(2022)
緊縛研究と哲学者——京大?緊縛シンポとは何だったのか
臨床哲学ニューズ?レターvol.4, pp.69-84
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河原 梓水(2021)
歴史のなかの「SM」小説
Roca BDSM magazine vol.2, pp20-23
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河原梓水?小西真理子(2021)
【対談】京大?緊縛シンポを考える
『フィルカル』vol.6-2, pp206-226
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河原 梓水(2021)
飯田豊一(濡木痴夢男)氏の軌跡とその仕事 ――新出インタビュー原稿によせて
『立命館文学』674号, pp14-54
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河原 梓水(2021)
【研究手帖】家畜の生に賭けられたもの
『現代思想』2021年7月号
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河原 梓水(2021)
「現代日本のSMクラブにおける「暴力的」な実践:女王様とマゾヒストの完全奴隷プレイをめぐって」
『臨床哲学ニューズ?レター』vol.3
学会発表
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河原梓水、中原るつ(2024)
「『SMの思想史』読書会 ——暴力?ファンタジー?実践——」登壇
ブックカフェ二十世紀(東京)
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河原梓水(2024)
欲望を語る技法:戦後日本において肯定的な「変態性欲」表現が獲得されるまで
Antitled友の会第3回研究大会
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河原梓水、奈加あきら、鏡堂みやび(2024)
「『SMの思想史』刊行記念?特別座談会」登壇
SMbar Mirage、東京都墨田区
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河原梓水、エセム万(2024)
対談:GOD SAVE THE KOGEI
「SEX PRAYERS - Ka-O-Bi」オープニングトーク
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観菜月らみぃ、吉川孝、河原梓水(2024)
『SMの思想史:戦後日本における支配と暴力をめぐる夢と欲望』刊行記念イベント
梅田ラテラル
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河原梓水(2024)
戦後風俗雑誌にみる戦後知識人の思想とセクシュアリティ
九州歴史科学研究会6月例会
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河原梓水(2023)
「見てはいけない文化:SM表現への規制とアーカイブ化の困難」、「神戸発掘映画祭連携企画「〈ワークショップ〉 見てはいけない映画のアーカイブを考える」 神戸映画資料館、2023年10月22日
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河原梓水(2023)
「悪しき欲望と人権」(講座「別の人権を想像する アニュアル2023」、PARA神保町
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河原梓水(2022)
(登壇者)第9回臨床哲学フォーラム「狂気な倫理:『愚か』で『不可解』で『無価値』とされる生の肯定」(規範の外の生と知恵)
大阪大学豊中キャンパス
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河原梓水(2021)
京大?緊縛シンポにおける偽史の流布
日本倫理学会第72回大会ワークショップ ?「〈 応用〉することの倫理――緊縛シンポ、ブルーフィルム、ジェンダー」、京都大学
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河原 梓水(2020)
日本の商業BDSMと「真のSM」の追求
第2回臨床哲学フォーラム(規範の外の生と知恵)BDSMをめぐる生の営み――ケアとは何か?
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Azumi Kawahara(2019)
Sadomasochism Fascinated by Modernity: The Other Alternative Obtaining Autonomy in Post-war Japan
JSAA 2019 Biennial Conference
関連専門分野
日本古代史、日本近現代セクシュアリティ研究、変態研究、精神医学、精神分析、性的マイノリティ、SM、BDSM、LGBT、フェミニズム
所属学会
続日本紀研究会
日本社会文学会
Antitled友の会
昭和文学会
メディア史研究会
社会学研究会
九州歴史科学研究会
外部資金の獲得状況
①(代表)サントリー文化財団2023年度研究助成「学問の未来を拓く」(2023-2024年度)
②(代表)サントリー文化財団2022年度研究助成「学問の未来を拓く」(2022-2023年度)
③(代表)科研費?若手研究(2021-2024年度)
④(代表)科研費?若手(B)(2017-2020年度)
⑤(代表)科研費?特別研究員奨励費(2017-2019年度)
⑥(代表)立命館大学?2016年度研究推進プログラム(科研費獲得推進型)(2016年度)
⑦(代表)高梨学術奨励基金?若手研究助成(2014年度)
⑧(代表)科研費?特別研究員奨励費(2011-2013年度)
担当講義科目
学部
担当科目 |
開講期 |
開講年度 |
内容 |
現代社会論 |
2Q |
2024年度 |
|
メディア文化論 |
2Q |
2024年度 |
|
国際文化論 |
3Q |
2024年度 |
|
日本文化論 |
3Q |
2024年度 |
|
大学院
担当科目 |
開講期 |
開講年度 |
内容 |
漢字文化圏の比較文化史研究 |
前期 |
2024年度 |
|
学部
担当科目 |
開講期 |
開講年度 |
内容 |
日本言語文化演習 |
通年 |
2021年度 |
|
漢文学実践研究 |
1Q |
2021年度 |
|
日本文化の科学的解析(オムニバス) |
2Q |
2021年度 |
|
現代日本社会論 |
2Q |
2021年度 |
|
現代社会における生命と健康(オムニバス) |
3Q |
2021年度 |
|
現代日本文化 |
4Q |
2021年度 |
|
学部
担当科目 |
開講期 |
開講年度 |
内容 |
日本言語文化演習 |
通年 |
2020年度 |
|
漢文学実践研究 |
1Q |
2020年度 |
|
現代日本社会論 |
2Q |
2020年度 |
|
日本文化の科学的解析(オムニバス) |
2Q |
2020年度 |
|
現代社会における生命と健康(オムニバス) |
3Q |
2020年度 |
|
現代日本文化 |
4Q |
2020年度 |
|
|