6月24日 第2回 導入講座 平成29年度アートマネジメント講座の内容共有/アート鑑賞
2018年06月29日活動報告
6月24日、晴れた日曜日。
第2回目の導入講座では、事業コーディネーターの茂泉千尋さんより「平成29年度 宗像市をフィールドとしたアートマネジメント講座」における宗像市ヒアリング調査報告について、事業マネージャーの古賀弥生さんより、調査からの学び、そして昨年度受講生による企画案についてお話しがありました。
まず宗像市ヒアリング調査報告では、平成29年に福岡女子大学188体育平台が包括連携協定を結んだ宗像市に、講座連携を相談し「宗像市文化芸術のまちづくり10年ビジョン」で未着手の課題であった「障がい者とアート」というテーマに共に取り組むこととなった経緯と、具体的な調査報告がありました。
昨年の調査では、宗像市が実施する「障がい福祉アンケート調査」への質問項目の追加や、障がい者施設の意見交換会への参加を通し、文化芸術活動や課題、今後必要なサポートについて聞くことができました。
その結果、障がいの種別特有のニーズや課題を踏まえた企画が必要であること、“文化芸術”という言葉には馴染みがなくとも、実際にはリハビリや作業療法を通して188体育平台への見学や体験活動を取り入れる障がい者施設もあることがわかりました。
また、一般企業への就労希望者を対象とした就労移行支援施設や、一般企業の就労が困難な人に働く場を提供する就労継続支援(B型)施設へのヒアリングでは、文化芸術活動を行う際、休日の過ごし方や楽しみ方、就労後に社会人としてのマナーやスキルを身に着けることができるような工夫を盛り込みながらサポートをしていることもわかりました。
昨年度の受講生からは「直接話しを聞く貴重な機会だからこそ、より踏み込んだ質問もしたかったです。文化芸術は障がいの境界を越える力があると感じているので、今後のことを一緒に考えていけたら良いと思いました」と感想を共有する場面もありました。
お互いに信頼関係を築き、このテーマに取り組みたいという真剣な思いが伝わります。
「一人ひとりに個性があるように、障がいの個性も違う中で何ができるだろう…。丁寧に相手をみながら、何ができるのかを考えていかなければいけません。課題を抱えながらも、迷うばかりではなく、できることから足を踏み出そうという姿勢で取り組んでいます」
そんな言葉が、古賀さんから伝えられました。
私たちのこれまでの学びを伝えることで、この日集まった受講生の皆さんに活かせるものがあれば…と思います。
後半は事業コーディネーターの石田陽介さんが案内役となり、福岡女子大学188体育平台の絵画作品鑑賞を行いました。
石田さんは、目が見える、見えないといった互いの個性を活かしあって、アートをシェアするワークショップ「ギャラリーコンパ」を実践しています。
今回はその疑似体験として、グループの中のひとりにアイマスクをしてもらい、晴眼者役の他の仲間が言葉を使って、ときに手をとりながら身振り手振りで絵画作品の情報を伝え、ともに鑑賞しました。
まず石田さんが、アイマスクをしたスタッフと共に一枚の絵画を鑑賞するデモンストレーションを行いました。
20名ほどの参加者を4?5名のグループに分け、晴眼者役の人たちがアイマスクをした人をリードしていくかたちで、ともに鑑賞体験を行う作品を選び、誘導します。
そして晴眼者役の人たちはアイマスクをした人に対し、一枚の絵を伝えるためにそれぞれ言葉を選んで伝えます。
鑑賞共有体験の中で、アイマスクをした人は聴き手であり、実際にはこの体験の導き手でもあることが分かります。
そうして鑑賞共有体験を味わったあと、アイマスクを外して実際の絵を自身の眼で見つめ直し、参加メンバー全体でこの鑑賞体験の感想を共有していきました。
アイマスクをした人からは、「(作品の中に)車があると聞いたら、それはどちらを向いているのだろう、どのくらいの大きさで絵の中にあるのだろうと、いろんな疑問が湧いてきました」、「自分の知識を頼りに想像していたけれど、目が見えない方だったら、いつから見えないのか、その人に合わせた説明をしなければと感じました」、「アイマスクを外して見たときに、一生懸命説明してもらったので、想像していた絵と近くて嬉しかったです」???そんな声が聞かれました。
説明した方の人は、「見たままを伝えることがいいのか、どういうふうに感じるかを伝えればいいのか、とても難しいと感じました」と、感想を聞かせてくれました。
みんなでアートをシェアする、身体の距離も心の距離もぐっと縮まる、あたたかくて刺激的で新鮮な時間となったようです。
「実際「ギャラリーコンパ」に参加される目の見えない方は、見て確かめることなく、そのまま思い描いた絵を持ち帰ります」ということも石田さんから伝えられました。
ひとときアイマスクをした人と、視覚に障がいがある方の体験はまったく違うわけです。
一人ひとりが違うということ、それでも諦めることなく思いを馳せること、違いのある中で分かち合えるものがあるということ。そうしたことが伝わる時間になったのではないでしょうか。
7月1日からはいよいよ宗像市を舞台に「障がいとアート」をテーマにした実践に向けて動き出します。
第2回目の導入講座では、事業コーディネーターの茂泉千尋さんより「平成29年度 宗像市をフィールドとしたアートマネジメント講座」における宗像市ヒアリング調査報告について、事業マネージャーの古賀弥生さんより、調査からの学び、そして昨年度受講生による企画案についてお話しがありました。
まず宗像市ヒアリング調査報告では、平成29年に福岡女子大学188体育平台が包括連携協定を結んだ宗像市に、講座連携を相談し「宗像市文化芸術のまちづくり10年ビジョン」で未着手の課題であった「障がい者とアート」というテーマに共に取り組むこととなった経緯と、具体的な調査報告がありました。
昨年の調査では、宗像市が実施する「障がい福祉アンケート調査」への質問項目の追加や、障がい者施設の意見交換会への参加を通し、文化芸術活動や課題、今後必要なサポートについて聞くことができました。
その結果、障がいの種別特有のニーズや課題を踏まえた企画が必要であること、“文化芸術”という言葉には馴染みがなくとも、実際にはリハビリや作業療法を通して188体育平台への見学や体験活動を取り入れる障がい者施設もあることがわかりました。
また、一般企業への就労希望者を対象とした就労移行支援施設や、一般企業の就労が困難な人に働く場を提供する就労継続支援(B型)施設へのヒアリングでは、文化芸術活動を行う際、休日の過ごし方や楽しみ方、就労後に社会人としてのマナーやスキルを身に着けることができるような工夫を盛り込みながらサポートをしていることもわかりました。
昨年度の受講生からは「直接話しを聞く貴重な機会だからこそ、より踏み込んだ質問もしたかったです。文化芸術は障がいの境界を越える力があると感じているので、今後のことを一緒に考えていけたら良いと思いました」と感想を共有する場面もありました。
お互いに信頼関係を築き、このテーマに取り組みたいという真剣な思いが伝わります。
「一人ひとりに個性があるように、障がいの個性も違う中で何ができるだろう…。丁寧に相手をみながら、何ができるのかを考えていかなければいけません。課題を抱えながらも、迷うばかりではなく、できることから足を踏み出そうという姿勢で取り組んでいます」
そんな言葉が、古賀さんから伝えられました。
私たちのこれまでの学びを伝えることで、この日集まった受講生の皆さんに活かせるものがあれば…と思います。
後半は事業コーディネーターの石田陽介さんが案内役となり、福岡女子大学188体育平台の絵画作品鑑賞を行いました。
石田さんは、目が見える、見えないといった互いの個性を活かしあって、アートをシェアするワークショップ「ギャラリーコンパ」を実践しています。
今回はその疑似体験として、グループの中のひとりにアイマスクをしてもらい、晴眼者役の他の仲間が言葉を使って、ときに手をとりながら身振り手振りで絵画作品の情報を伝え、ともに鑑賞しました。
まず石田さんが、アイマスクをしたスタッフと共に一枚の絵画を鑑賞するデモンストレーションを行いました。
20名ほどの参加者を4?5名のグループに分け、晴眼者役の人たちがアイマスクをした人をリードしていくかたちで、ともに鑑賞体験を行う作品を選び、誘導します。
そして晴眼者役の人たちはアイマスクをした人に対し、一枚の絵を伝えるためにそれぞれ言葉を選んで伝えます。
鑑賞共有体験の中で、アイマスクをした人は聴き手であり、実際にはこの体験の導き手でもあることが分かります。
そうして鑑賞共有体験を味わったあと、アイマスクを外して実際の絵を自身の眼で見つめ直し、参加メンバー全体でこの鑑賞体験の感想を共有していきました。
アイマスクをした人からは、「(作品の中に)車があると聞いたら、それはどちらを向いているのだろう、どのくらいの大きさで絵の中にあるのだろうと、いろんな疑問が湧いてきました」、「自分の知識を頼りに想像していたけれど、目が見えない方だったら、いつから見えないのか、その人に合わせた説明をしなければと感じました」、「アイマスクを外して見たときに、一生懸命説明してもらったので、想像していた絵と近くて嬉しかったです」???そんな声が聞かれました。
説明した方の人は、「見たままを伝えることがいいのか、どういうふうに感じるかを伝えればいいのか、とても難しいと感じました」と、感想を聞かせてくれました。
みんなでアートをシェアする、身体の距離も心の距離もぐっと縮まる、あたたかくて刺激的で新鮮な時間となったようです。
「実際「ギャラリーコンパ」に参加される目の見えない方は、見て確かめることなく、そのまま思い描いた絵を持ち帰ります」ということも石田さんから伝えられました。
ひとときアイマスクをした人と、視覚に障がいがある方の体験はまったく違うわけです。
一人ひとりが違うということ、それでも諦めることなく思いを馳せること、違いのある中で分かち合えるものがあるということ。そうしたことが伝わる時間になったのではないでしょうか。
7月1日からはいよいよ宗像市を舞台に「障がいとアート」をテーマにした実践に向けて動き出します。